宝石 カットの種類について
こんにちは、三重県鈴鹿市の質店「大蔵屋」です。
宝石の耀きを最大限に引き出すために、様々なカットの種類があります。デザインや石の特性に合わせてカットを変え、宝石の魅力を可能な限りで生かすように工夫されています。
宝石の代表的なカット方法に、ファセットカットとカボションカットがあります。宝石に用いられるカットについて説明します。
※あくまで参考程度にご覧ください。
ファセットカット
ファセットカットとは、宝石の表面に角度の違う多数の小さな切子面(ファセット)が幾何学的に組み合わされたカッティング方法です。
代表的なファセットカットに、ブリリアントカットとステップカットがあります。
ブリリアントカット(Brilliant Cut)
ブリリアントカットは、17世紀の末ごろにヴェネツィアで原形が考案されました。
1919年にダイヤモンド加工業の名門トルコフスキー家の一員マルセル・トルコフスキー(Marcel Tolkowsky)が開発したカッティング方法で、宝石の透明度と輝きを、数学的に考慮して最も美しく輝くよう計算されています。
ラウンドブリリアントカット以外のカットは、総称してファンシーカットとも呼ばれています。
ラウンド ブリリアントカット(Round Brilliant Cut) | |
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ラウンド ブリリアントカットとは、上面が円形(ラウンド)でダイヤモンドの美しさを最も引き出すカットと言われています。 宝石の原石を約半分までの研磨が必要な、ラウンド ブリリアントカットはダイヤモンドの基準である「4C」の1つにもなっています。 | |
オーバル ブリリアントカット(Oval Brilliant Cut) | |
オーバル ブリリアントカットとは、上面が楕円形(オーバル)の形をしたブリリアントカットになります。 ダイヤモンドで使用される場合には、58面体を持つブリリアントカットになり、ラウンド ブリリアントカットより研磨で失う原石部分が少なくて済むことがあります。 | |
マーキーズ ブリリアントカット(Marquise Brilliant Cut) | |
マーキーズ ブリリアントカットとは、ボートのように両端がとがった形をしたブリリアントカットになります。 マーキーズとはフランス語で「侯爵、侯爵夫人」の称号を意味します。宝石を実際のカラットよりも大きく見せることが出来ます。 | |
ペアシェイプ ブリリアントカット(Pear Shaped Brilliant Cut) | |
ペアシェイプ ブリリアントカットとは、西洋梨(ペア)ような形をしたブリリアントカットになります。 涙の雫のような形は、「ドロップカット、ティアドロップ」とも呼ばれます。 | |
ハートシェイプ ブリリアントカット(Heart Shaped Brilliant Cut) | |
ハートシェイプ ブリリアントカットとは、その名の通りハートの形をしたブリリアントカットになります。 愛の象徴するハート形のカットは、婚約や結婚など愛情を表現するシチュエーションで好まれています。 | |
オールドマイン ブリリアントカット(Old Mine Brilliant Cut) | |
オールドマイン ブリリアントカットとは、上面が正方形のような形をしたブリリアントカットになります。 ペルッシーカットとも呼ばれ、17世紀の末ごろにヴェネツィアの研磨職人であるペルッツィによって考案されました。 現在のブリリアントカットの原型とも言われています。 |
ラウンドカット(Round Cut)
ラウンドカットとは、上面が円形(ラウンド)のファセットカットになります。
カットの種類によってジルコンカット、シングルカットなどに分類されています。
ジルコンカット(Zircon Cut) | |
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ジルコンカットとは、上面が円形(ラウンド)のファセットカットになります。 ラウンド ブリリアントカットの下部パビリオンに8つのファセット加えたカットになります。 | |
シングルカット(Single Cut) | |
シングルカットとは、上面が円形(ラウンド)のファセットカットになります。 ファセットが17面のシンプルなカットで、欧米や宝飾時計の文字盤に使用されています。 |
ステップカット(Step Cut)
ステップカットとは、宝石の外周が正方形やその他の四角形になり、ファセットが側面のガードルに平行にカットされたものになります。
側面から見ると下部が階段(ステップ)状に見えるのため、ステップカットと名付けられました。トラップカットとも呼ばれています。
エメラルドカット(Emerald Cut) | |
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エメラルドカットとは、長方形に各コーナーをカットされた、八角形のステップカットになります。 エメラルドのカットとしてよく使用されていますが、ダイヤモンド、ルビー、サファイアにも使用されています。 | |
バケットカット(Baguette Cut) | |
バゲットカットとは、バケット(棒、杖)ような形をした、コーナーがカットされていない、長方形のステップカットになります。 宝石を実際のカラットよりも大きく見えることが特徴です。 | |
スクエア ステップカット(Square Step Cut) | |
スクエアステップカットとは、正方形(スクエア)の形をしたステップカットになります。 シンプルなスクエアステップカットはアンティークジュエリーよく使用されています。 |
ミックスカット(Mixed Cut)
ミックスカットとは、ブリリアントカットとステップカットの両方の特性を組み合わせたカットになります。
ブリリアントカットの輝きを生かした視覚効果と、ステップカットの透明度を生かしたデザイン性の両方の特性を兼ね備えたカットです。
通常は上部クラウンにブリリアントカットが施され、下部パビリオンにステップカットが施されています。
プリンセスカット(Princess Cut) | |
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プリンセスカットとは、上面が正方形の形をしたミックスカットになります。 1960年にイギリスのA・ネイジーが開発したカッティング方法です。 ラウンド ブリリアントカットより研磨で失う原石部分が少なくて済むことがあります。 | |
トリリアントカット(Trilliant Cut) | |
トリリアントカットとは、上面が三角形(トリリアント)の形をしたミックスカットになります。 アムステルダムのアッシャー社が開発したカッティング方法です。トリリオンやトリリアンとも呼ばれています。 | |
バリオンカット(Barion Cut) | |
バリオンカットとは、上面が8角形の形をしたミックスカットになります。 南アフリカのバジル・ウォーターメイヤーが開発したカッティング方法で、様々なバリエーションがあります。 | |
レイディエントカット(radiant Cut) | |
レイディエントカットとは、上面が8角形の形をしたミックスカットになります。 ファセット数70のレイディエントカットは、バリオンカットによく似たカッティングで、様々なバリエーションがあります。 | |
フランダースカット(Flanders Cut) | |
フランダースカットとは、上面が8角形の形をしたミックスカットになります。 ベルギーのフランダース地方で、1987年に開発されたカッティング方法です。 |
カボションカット(Cabochon Cut)
カボションカットとは、切子面(ファセット)を持たず、宝石を半球形に磨きあげたカットになります。
側面から見ると半球形のものを、シングル カボションカット、楕円形のものを、ダブル カボションカットと呼ばれています。
カボションカット(Cabochon Cut) | |
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一部の宝石は、カボションカットにするこで、宝石に見られる光の効果、スター効果(アステリズム効果、星彩効果)やキャッツアイ効果(シャトヤンシー効果、変彩効果)が確認できます。 一般的なカボションカットは楕円形ですが、三角や四角のようなシェイプにも仕上げられています。 |
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今回は宝石に用いられる様々なカットについて説明しました。
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