
ロレックスが初めて本格的に手がけたデスククロック「サブマリーナ Ref.909010LN」は、人気ダイバーズモデル“サブマリーナ”の意匠を再構築し、卓上で楽しめる特別な置き時計です。最大の特長は、400年間日付調整不要のセキュラーカレンダー。あくまでも参考程度にご活用ください。
ロレックス(ROLEX) サブマリーナ デイト 909010LN 情報
| ブランド | ROLEX ロレックス |
| 商品名 | サブマリーナ デイト デスククロック SUBMARINER |
| 品番 | Ref.909010LN |
| 文字盤 | ブラックラッカー |
| 夜光 | クロマライト(ブルー発光) |
| ムーブメント | クォーツ |
| キャリパー | Cal.8335 |
| ケース | 80mm |
| ベゼル | 60分目盛り入り |
| 構造 | 半球形のケース、角度調整できる台座 |
| 素材 | ステンレススチール |
| その他 | 電池式 CR2477×2 |
| 参考価格 | 1,508,100円 |
サブマリーナ Ref.909010LNとは ― そのまま置き時計に
2025年、ロレックスファンやコレクターの間で注目を集めているのが、サブマリーナの意匠をそのまま受け継いだデスククロック「サブマリーナ Ref.909010LN」です。
腕時計としてのサブマリーナはすでに不動の地位を築いていますが、その魅力を卓上でも楽しめるように仕上げられた本モデルは、インテリアとしての価値も兼ね備えたユニークな存在です。伝統と革新が融合したロレックスならではのアプローチを、このデスククロックが体現しています。
モデル誕生の背景と開発コンセプト
サブマリーナ Ref.909010LNは、ロレックスが人気ダイバーズウォッチ「オイスター パーペチュアル サブマリーナ」に着想を得て開発した初のデスククロックです。中でもサイクロップレンズ付きの「サブマリーナ デイト」に強くインスパイアされており、その象徴的なデザインを卓上に再現することを目的としています。
ロレックスはこのモデルについて、サブマリーナの持つ「水中世界との歴史的なつながり」や、「防水性能への革新的アプローチ」に敬意を表していると説明しています。従来の腕時計では味わえないサイズ感と存在感を備えながらも、ブランドの世界観や精密工学へのこだわりをデスク上でも体感できるよう設計されています。
また、本機にはロレックスが新開発したクオーツムーブメント「Cal.8335」を搭載。最大の特徴は、今後400年間日付修正が不要とされる“セキュラーカレンダー”機構です。高級時計ブランドによる本格的な置き時計という点でも、サブマリーナ Ref.909010LNはこれまでにない挑戦的かつ象徴的なモデルといえるでしょう。
サブマリーナの意匠を再現した外装デザイン
サブマリーナ Ref.909010LNの最大の魅力は、サブマリーナ デイトのデザインを細部まで忠実に再現している点にあります。本体は直径80mmの半球形ステンレススチールケースで構成され、クロック本体は同素材のベース上に設置される構造です。ベースは角度調整が可能で、視認性や設置環境に応じて自由に調節できます。
文字盤には光沢あるブラックラッカー仕上げが施され、インデックスや針にはブルー発光の「クロマライト」が塗布されており、暗所でも高い視認性を発揮します。また、3時位置には拡大レンズ付きの日付窓(サイクロップ)が備えられ、ロレックスらしい意匠を象徴しています。
ベゼルには、セラミック素材によるブラックの60分目盛り入りリングを採用。実際のサブマリーナでは回転ベゼルとして機能しますが、本機はデスククロック用に固定式となっており、装飾的な意味合いを持たせています。ベゼル上の目盛やマーキングも、実機と同様の精密な仕上げで再現され、ディテールに一切の妥協がありません。
このように、サブマリーナ Ref.909010LNは単なるブランドロゴ入り置き時計ではなく、ロレックスの代表作であるサブマリーナのデザインDNAをそのまま卓上サイズに再構築した、“本物のロレックス”として成立する完成度の高いコレクターズアイテムです。
外装と仕様の特徴
サブマリーナ Ref.909010LNは、単なる“デスクに置けるロレックス”にとどまらず、細部に至るまで本格的な作り込みが施された高級置き時計です。直径80mmという存在感のあるサイズ感に加え、サブマリーナの意匠を継承した外装デザインと、実用性を兼ね備えた構造が見どころ。ここでは、本モデルに搭載された外装パーツやディテールについて掘り下げて紹介します。
半球状ステンレスケースと可動式台座
本体は、ロレックスの定番素材であるステンレススチール(おそらく腕時計と同じ904Lではなく、316L)を用いた直径80mmの半球状ケースで構成されています。サブマリーナのケースデザインを踏襲しながら、卓上用に最適化されたフォルムが特徴です。
土台には角度調整が可能な専用の台座が装着されており、時計本体の傾きを自由に調整できます。これにより、光の入り方や設置場所に応じて視認性を確保できる設計になっており、インテリア性と実用性のバランスが取れた仕様となっています。
ブラックラッカーダイヤルとロジウム仕上げの針
文字盤には、腕時計のサブマリーナと同様に艶のあるブラックラッカー仕上げが採用されています。光の角度により深みを増すこの仕上げは、上質さと視認性を両立させるロレックスのデザイン美学を体現しています。
針はサブマリーナと同じく太めのメルセデスハンドを備えており、金属部分にはロジウム風の光沢仕上げが施されています(公式にロジウム使用の明記はありませんが、質感として近似)。6時位置の秒針も含め、クオーツムーブメントによるスムーズな運針とあいまって、置き時計でありながら“本物のロレックスらしさ”がしっかりと演出されています。
クロマライト夜光とセラミックベゼルの重厚感
インデックスおよび針には、ロレックス独自の夜光塗料「クロマライト」が塗布されており、暗所でも鮮やかなブルー発光を実現します。この視認性の高さは、実用時計としてのサブマリーナの特長をそのまま継承したものです。
ベゼルにはブラックのセラミック(セラクロム)素材を採用。サブマリーナでは逆回転防止機能を持つ回転ベゼルですが、本モデルでは固定式に設計されています。刻まれた60分目盛やマーキングの精密さ、ツヤのある質感は、視覚的な重厚感を演出する要素として優れており、インテリアとしても高級感を引き立てます。
セキュラーカレンダー機能の真価とは
サブマリーナ Ref.909010LNは、ロレックスが本モデルのために開発したクオーツムーブメント「Cal.8335」を搭載しています。最大の特長は、機械式腕時計では実現が難しい「セキュラーカレンダー(Secular Calendar)」機能を採用している点にあります。この機構により、日付のずれを手動で修正する必要がない極めて高精度なカレンダー表示が可能となっています。ここではその仕組みや設定方法について詳しく解説します。
28日~31日、うるう年も認識する自動カレンダー
セキュラーカレンダーとは、月ごとに異なる日数(28日、30日、31日)をすべて自動で判別し、正確な日付表示を維持する高度なカレンダー機構です。さらに、4年に1度訪れるうるう年(2月29日)にも対応しており、通常のカレンダー機構では避けられない“月末の手動修正”を必要としません。
サブマリーナ Ref.909010LNは、このカレンダー機能を搭載することで、置き時計でありながら腕時計を凌ぐ実用性を備えています。例えば、2月末や30日で終わる月でも、ユーザーが手を加えることなく自動で日付が切り替わります。
400年間調整不要のメカニズム
Cal.8335ムーブメントに内蔵されたセキュラーカレンダーは、理論上400年先まで日付の調整が不要とされています。これは、うるう年の例外を含む西暦のルール(100年ごとにはうるう年ではないが、400年ごとはうるう年になる)まで考慮して動作するためです。
通常の「パーペチュアルカレンダー(永久カレンダー)」は2100年までしか対応していないモデルが多い中で、Ref.909010LNのカレンダーはさらに100年単位のずれまで補正する点で、より先進的な設計といえます。このことからも、本機が単なるデザイン重視の置き時計ではなく、技術的にもロレックスのこだわりを宿していることがわかります。
デジタル表示(裏側液晶)と3時位置の日付窓が連動
カレンダー設定や確認に使用する液晶ディスプレイは、時計裏面に搭載されています。この小型デジタル画面には、「日付・月・西暦(DD/MM/YYYY形式)」が表示され、設定や確認を視覚的に行えるようになっています。
表示される情報は、正面文字盤の3時位置にある日付窓(通称:サイクロップレンズ付き)と完全に同期しており、液晶側で設定した内容がそのまま前面に反映される構造です。視認性の高いアナログ表示と、設定に便利なデジタル情報が連動することで、機能と見た目の両立が実現されています。
2ボタンで設定できる直感的な操作性(DD/MM/YYYY方式)
日付や年数の設定は、裏蓋に配置された2つの専用ボタンで行います。ボタンの1つがモード切替(DAY → MONTH → YEAR)、もう1つが数値の調整に対応しており、液晶表示を見ながら順番に「日→月→年」の順で入力します。操作自体は直感的で、一般的なクオーツ式のデジタルカレンダーと同等かそれ以上の使いやすさが確保されています。
形式は「DD/MM/YYYY」表記で統一されており、グローバルなロレックスユーザーでも混乱なく扱える仕様です。設定が完了すると、デジタルとアナログ両方の表示が連動し、以降は自動で正確な日付表示が継続されます。
リューズ操作と時刻調整の仕組み
サブマリーナ Ref.909010LNには、従来の腕時計とは異なる専用構造のリューズが裏面に搭載されています。見た目にはあくまで“置き時計”でありながら、リューズを介してアナログの時刻調整が可能となっており、ユーザーが任意のタイミングで正確な時間にセットできる実用性を備えています。ここでは、そのリューズ操作の方法と、設定時の注意点について整理します。
裏面リューズによる時刻合わせ手順
サブマリーナ Ref.909010LNの時刻調整は、本体裏面にあるスクリュー式のリューズを用いて行います。このリューズは、一般的な腕時計のようにケース側面ではなく、デスククロックとしてのデザインを損なわないよう裏側に配置されています。
調整の際は、裏面のリューズを指でつまみ、軽く引き出すことで針の調整モードに入ります。この状態でリューズを回すと、時針と分針が連動して動きます。希望の時刻に合わせて針を操作でき、動作は滑らかで直感的です。
時刻合わせ中は秒針が停止
リューズを引き出すと、秒針は一時的に停止します。これは、マニュアルでも明記されている通り、正確な時間設定を可能にする設計です。設定完了後にリューズを押し戻すと、秒針は再び動き出します。この仕様により、正確な時刻合わせができるよう配慮されています。
設定完了後の固定方法と操作上の注意点
設定が完了したら、リューズを本体側に押し戻すことで、停止していた秒針が再び動き始めます。構造上ねじ込み式ではなく、押し込みのみで固定される仕組みになっているため、必要以上の力を加えずに静かに戻すように注意してください。
電池仕様とカレンダー停止のサイン
サブマリーナ Ref.909010LNは、クオーツムーブメント「Cal.8335」を搭載したデスククロックであり、電池によって駆動します。内部にはセキュラーカレンダー機構が組み込まれているため、電池切れによって日付表示が停止することがあります。ここでは、使用電池の仕様や電池残量が減った際の挙動、そして交換に関する注意点について解説します。
CR2477リチウム電池×2基による駆動
サブマリーナ Ref.909010LNには、CR2477タイプのコイン型リチウム電池が2個使用されています。いずれも内部ムーブメント用の電源として機能しており、1つは時刻表示(アナログ針)、もう1つはセキュラーカレンダー表示(デジタルLCD)にそれぞれ対応しています。
マニュアルによると、これらの電池は一定期間の使用に耐える設計となっており、通常の使用環境下では長期にわたって安定した駆動が期待されます。ただし、使用頻度や設置場所の温度などにより寿命が変動するため、定期的なチェックが推奨されます。
電池が減ると秒針が4秒ごとにステップ運針に変化
電池残量が減少した場合、本機は「秒針の動作パターン」によってそれを知らせる設計になっています。具体的には、通常は1秒ごとにスムーズに動く秒針が、電池切れが近づくと4秒ごとにジャンプするようなステップ運針に変化します。
この4秒ステップの動きは、Cal.8335ムーブメントに組み込まれたバッテリー低下インジケーターとして機能するもので、マニュアルでも「電池交換の目安」として明示されています。カレンダー表示(液晶)も同時に停止する可能性があるため、速やかな対応が求められます。
電池交換手順とロレックス推奨の交換方法
電池交換は、本体裏面のカバーを開けて行います。マニュアルには、CR2477電池2個のうち、どちらがどの機能を制御しているかが示されており、誤って片方だけを交換すると表示や動作が復旧しない場合があるため、基本的には2個同時の交換が推奨されています。
なお、マニュアル上ではユーザー自身による交換も可能であることが示唆されていますが、ロレックスでは「可能であればサービスセンターや認定販売店での交換」を推奨しています。理由は、内部機構の破損リスクや静電気による影響を避けるためです。交換後は、日付設定や時刻再調整が必要となるため、マニュアルを手元に置いたうえで作業を進めると安心です。
サブマリーナ Ref.909010LN 購入ガイドと価格情報
サブマリーナ Ref.909010LNは、腕時計と同等かそれ以上の完成度を誇るロレックス初の本格デスククロックとして発表されました。インテリア用途でありながらも、高価格帯に位置付けられており、取り扱い店舗も限られています。このセクションでは、正規販売ルートや価格、流通状況、購入時に注意したいポイントを詳しく見ていきます。
正規ブティックでの取り扱いと価格(約150万円)
サブマリーナ Ref.909010LNは、ロレックスの正規販売店の中でも限られたブティックでのみ取り扱われています。2025年11月時点では、ロレックスの公式オンラインサイトには掲載されておらず、取り扱いの有無は各店舗ごとに異なるため、事前確認が推奨されます。
参考価格は税込1,508,100円(日本国内)とされており、米国などの一部海外メディアでは約10,270ドルで紹介されています。これはロレックスの入門モデルの腕時計に匹敵する価格帯であり、置き時計としては極めて高価な部類に入ります。
正規販売においても数に限りがあるため、予約や事前問い合わせを経たうえでの案内となるケースが多く、ふらりと立ち寄って購入できる商品ではない点に注意が必要です。
流通数の少なさと購入難易度
サブマリーナ Ref.909010LNは、一般的な量産品とは異なり、限定的な生産数で展開されていると推測されています。公式には“限定品”の明言はありませんが、各国の時計専門メディアや正規販売店の情報によれば、入荷数は非常に少なく、購入希望者にはウェイティングリストが設けられるケースもあります。
実際に、Hodinkeeなどの時計メディアでは「ロレックスのロンドン・ボンドストリート店で展示されたものの、すぐにリスト対応となった」との報道もあり、人気の高さと供給の限界が同時に伝えられています。
加えて、国内外の二次流通市場や中古市場においても、現時点ではRef.909010LNの流通例はほとんど確認されていません。中古品の価格や市場評価も不明であることから、購入にはタイミングと運が求められるモデルです。
真贋判定と並行輸入時の注意点
現時点ではRef.909010LNの流通量が極めて少ないため、模造品や非正規品の事例は多く報告されていません。しかし今後注目度が高まるにつれて、類似品やコピー商品の流通リスクは増すと予想されます。
ロレックス製品は腕時計も含めて非常に模造品が多く出回っているブランドの一つであり、本モデルに関しても「正規販売証明書」「製造番号(シリアル)」などの真正性を確認できる書類があるかどうかは非常に重要な判断材料になります。
また、並行輸入品を検討する際は、販売業者の信頼性や返品・保証対応の有無を必ず確認してください。特に保証書が未記入または英語以外の言語で書かれている場合は、国内でのサポート対象外となることもあるため注意が必要です。
他の高級時計ブランドにもある?腕時計オマージュの置き時計・デスククロック事情
サブマリーナ Ref.909010LNのように、腕時計のデザインや理念を踏襲したデスククロックは、ロレックス以外の高級時計ブランドからも限定的に発表されています。
いずれもブランドの象徴的なモデルをベースにしつつ、卓上での鑑賞・使用に適した構造へと変換された製品です。この章では、代表的な事例としてオーデマ・ピゲとパテック・フィリップの例を紹介しながら、高級時計とデスクアクセサリーの関係について考察します。
オーデマピゲ(AUDEMARS PIGUET)「ロイヤルオーク テーブルクロック」
オーデマ ピゲは、ロイヤルオーク誕生50周年を記念して、卓上型クロック「ロイヤルオーク テーブルクロック 50周年限定モデル」を世界限定2,250本で製作しました。1972年に誕生したロイヤルオークのデザインをそのまま拡大し、象徴的な八角形ベゼルやビス、タペストリーダイヤルを忠実に再現したモデルです。
ケース径は約74.5mm、ムーブメントはクオーツ式を採用し、素材にはステンレススチールが使用されています。裏蓋には50周年を記念する「50 YEARS」ロゴと「Royal Oak」の刻印があり、アニバーサリーモデルとしての特別感を演出しています。
価格面では、実販売例では税込378,000円で提示されており、ロイヤルオークのリストウォッチと比較すればはるかに抑えられた価格帯です。とはいえ、その造形と仕上がりはブランドのアイコンにふさわしいものであり、高級時計ブランドが手掛けるデスククロックとしては極めて完成度の高い1本といえるでしょう。
オーデマピゲ(AUDEMARS PIGUET)「CODE 11.59」テーブルクロック
オーデマ ピゲは、ロイヤルオーク以外にもブランドの最新ライン「CODE 11.59」をモチーフとした置き時計も展開しています。「CODE 11.59 テーブルクロック」は、本来2019年に発表された腕時計デザインを忠実に再現し、デスクトップサイズにスケールアップさせた限定モデルです。
このモデルは顧客向けノベルティとして生産されたものであり、正規ラインナップには掲載されていない希少アイテムです。クロノグラフデザインの文字盤にはサブダイヤルやスケール表示が施され、その配置や雰囲気はオリジナルモデルをほぼ忠実に再現。ラッカー仕上げではないため若干の簡素化はあるものの、視覚的な迫力やディテールの完成度は高く、CODE 11.59ファンにとっては見逃せない1本です。
ケース素材はステンレススチール、サイズは縦60mm×横60mmとかなり大きめで、机上に置いた際の存在感も抜群です。ガラスは本家と同じくサファイアクリスタル製で、内側はドーム状にカーブしており、見る角度によって美しいカーブラインが楽しめます。
ムーブメントはクオーツで、裏面には時刻・アラーム設定用の専用ダイヤルを搭載。表側のリューズを上げることでアラームのON/OFFが可能で、クロノグラフ針を使ってアラーム時刻を指定するという遊び心ある仕様になっています。
パテック フィリップのコンプリケーテッド・デスククロック
パテック フィリップも、2025年に画期的な新作として「コンプリケーテッド・デスククロック Ref.27000M-001」を発表しました。このモデルは、31日間のパワーリザーブやジャンピング・セコンド、ウィークリー・カレンダーなどの高度な機構を搭載した完全手巻き式の高機能置き時計です。
925シルバー製キャビネットにはフランケ七宝やギヨシェ装飾が施され、クラシカルかつ格式高い意匠が特徴。内部にはキャリバー86-135 PEND S IRM Q SEムーブメントを搭載し、時間調整やカレンダー調整のための5つの調整ボタンも備えています。
外装の装飾性も極めて高く、過去の名作「パッカード デスククロック」へのオマージュとして構成されています。価格は税込186,560,000円と超高額で、限定的にごく一部の顧客向けに提供されたモデルです。
このように、高級時計ブランド各社はデスククロックを通じて、ブランドの世界観や時計製造技術を凝縮した芸術的作品を提供しています。デスク周りでもラグジュアリーな存在感を求めるユーザーにとって、これらの製品はまさに至高の逸品といえるでしょう。
デスクアクセサリー化する高級時計の今後
ロレックスのサブマリーナ Ref.909010LNを筆頭に、アイコン的な腕時計をベースにしたデスククロックの登場は、高級時計市場における「用途の拡張」を示唆する動きとも受け取れます。これまで腕時計が担っていた「時間を知る」「所有欲を満たす」といった役割を、より身近な空間(デスクや書斎)に置き換える流れが顕在化しつつあります。
また、高価格帯であるにもかかわらず、これらのデスククロックはコレクターズアイテムとしての性質を強く持っており、従来の“ノベルティ”や“アクセサリー”の域を超えた本格的な製品として評価され始めています。
今後も、ブランドの象徴性を別形態で表現する試みが増えていけば、単なる時計としての価値にとどまらず、インテリア・アート・投資対象としての存在感を高めていく可能性があるでしょう。




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