ロレックス(ROLEX) エアキングの歴代モデル一覧。ステンレスモデルの歴史を完全網羅

ロレックス(ROLEX)の長い歴史の中で、その名を刻み続けてきた「エアキング(Air-King)」。1940年代から続くこのモデルは、パイロットウォッチとしてのルーツを持ち、その名前は航空への憧れを象徴しています。

かつては34mmという小ぶりなサイズで、エレガントなデザインが女性にも人気を集めていました。しかし、2016年のモデルチェンジで40mmへと大幅にサイズアップ。サイズだけでなく、デザインやムーブメントも刷新され、スポーティな印象へと生まれ変わりました。これにより、時計本体の雰囲気は大きく変わり、ロレックスのスポーツモデルとしての地位を確立しました。

この記事では、ロレックスで初めてペットネームを与えられた古参モデル、エアキングのステンレスモデルに焦点を当て、その歴史を紐解いていきます。

本記事は、できるだけ正確な情報を掲載するよう努めていますが、古いモデルについては、製造年や仕様などについて、複数の説が存在するため、事実と異なる可能性があります。そのため、本記事の情報は、あくまでも参考程度にご活用ください。

ロレックス エアキングとは

最初に、エアキングの特徴をご紹介します。

ロレックス最古のペットネーム

ロレックスには、デイトナやサブマリーナなど、近年人気を集めるスポーツモデルが多数存在しますが、エアキングはそれらに比べると知名度はやや低めです。

しかし、その歴史は古く、エアキングというペットネームが誕生したのは1940年代のことです。他のモデルは1950年代に誕生しているので、エアキングは、ペットネームが付けられたロレックスの中で最も古いモデルとなります。ロレックスの歴史を語る上で、エアキングの存在は欠かせません。

AIR-KING(空の王)の由来

「航空の黄金期」と呼ばれた1920~1930年代は、航空機が軍事目的から民生用へとその役割を大きく転換した時代です。アメリカやドイツを中心に、現代的な旅客機が続々と誕生し、人々の移動手段に「空の旅」が加わりました。

第二次世界大戦の影響により、航空機は再び軍事目的で使用されることになりましたが、戦後には再び民間の旅客機として発展を遂げ、人々の生活を大きく変えました。航空機やパイロットという存在が、民間人にも身近な存在となったのです。

この激動の時代、パイロットたちはロレックスのオイスターを着用し、空を目指しました。イギリス人パイロットのチャールズ・ダグラス・バーナード氏をはじめ、数々のパイロットがロレックスと共に、世界初の長距離飛行記録やエベレスト上空飛行などの偉業を達成しました。

ロレックスは、これらのパイオニアたちの挑戦と航空業界の発展に敬意を表し、「AIR-KING(空の王)」というペットネームを時計に与えたと言われています。

1940年代より文字盤に「AIR-KING」と印字されたモデルが登場し、初期には「AIR-LION(エアライオン)」「AIR-GIANT(エアジャイアント)」「AIR-TIGER(エアタイガー)」などのバリエーションも存在しました。

その中でも、「AIR-KING(空の王)」の名が受け継がれていくこととなります。

エアキングの2つの顔

エアキングは2016年、デザインを一新し、大きな変化を遂げました。それ以前のエアキングは、34mmという控えめなケースサイズとシンプルなデザインが特徴で、ドレスウォッチのようなフォーマルな印象でした。そのエレガントな佇まいは、性別を問わず多くの人々から愛され、ロレックス入門モデルとして親しまれてきたのです。

しかし、2016年のリニューアルによって、エアキングは一変。ケースサイズは40mmへと大幅に拡大され、力強いプロフェッショナルモデルへと生まれ変わりました。シンプルなバー針から力強いベンツ針へ、そして大型のアラビア数字インデックスへとデザインが刷新され、ロレックスを象徴するグリーンのROLEXロゴが加わることで、スポーティかつ個性的な印象を際立たせています。特に、文字盤のグリーンのROLEXロゴと力強いアラビアインデックスの組み合わせが、新しいエアキングのアイデンティティを確立しました。

このように、エアキングは2016年のリニューアルによって、エレガントなドレスウォッチから、力強いスポーツウォッチへとそのキャラクターを大きく変えました。しかし、どちらのモデルも、ロレックスならではの卓越した品質と洗練されたデザインを受け継いでおり、それぞれの魅力を放っています。

エアキング 歴代ステンレスモデル年表

エアキングのステンレスモデルは10モデル以上ありますが、アンティークモデルに関しては詳細不明なものも複数あります。

※アンティークモデルの製造期間に関しては正確な情報がないため、事実とは異なる場合がございます。あくまでも参考程度にご覧ください。

モデル年代ムーブメントサイズ
エアキング Ref.65521950年代~不明Cal.103034mm
エアキング Ref.55001957年~1988年Cal.1530、Cal.152034mm
エアキング Ref.55201950年代~不明Cal.153034mm
エアキング Ref.55061950年代~不明Cal.153035mm
ビッグ エアキング Ref.55041950年代~不明Cal.153034mm
エアキング デイト Ref.57001960年代~1970年代Cal.1530、Cal.152034mm
エアキング Ref.140001990年頃~2000年Cal.300034mm
エアキング Ref.140101990年頃~2000年Cal.300034mm
エアキング Ref.14000M2001年~2007年Cal.313034mm
エアキング Ref.14010M2001年~2007年Cal.313034mm
エアキング Ref.1142002007年~2014年Cal.313034mm
エアキング Ref.1142102007年~2012年Cal.313034mm
エアキング Ref.1169002016年~2022年Cal.313140mm
エアキング Ref.1269002022年~Cal.323040mm

エアキング 歴代ステンレスモデル一覧

エアキング 歴代ステンレスモデルを紹介します。

エアキング Ref.6552

製造年代1950年代~不明
キャリバーCal.1030
防水性能-
ケース径34mm
ポイントRef.5500より前に登場したと言われているモデル

エアキング Ref.6552は1950年代に登場したエアキングです。

Ref.6552を語るには、まず1940年代のエアキングを振り返る必要があります。

エアキングは1940年代に誕生し、Ref.4365、Ref.4925、Ref.4499といった手巻きモデルが存在していました。これらの初期モデルは、1950年代以降のエアキングとは異なり、ダイヤルの表記など、デザインに様々なバリエーションが見られました。具体的には、そもそもダイヤルにエアキングの表記がないものや、すべて大文字の「AIR-KING」表記のものなどです。1940年代のエアキングは、デザインが定まっておらず、まさにシリーズの始まりと言える黎明期でした。

そんな1940年代を経て、1950年代に登場したのがエアキング Ref.6552です。この世代から、エアキングのアイデンティティとも言える、独特なフォントの「Air-King」表記が採用されました。Ref.6552は、楔インデックスにアルファ針というクラシカルなデザインで、後継機にあたるエアキング Ref.5500とも大きく異なるデザインとなっております。

現在では、流通数の非常に少ないRef.6552、アンティークの魅力を存分に楽しめる1本となっております。

エアキング Ref.5500

製造年代1957年~1988年
キャリバーCal.1530、Cal.1520
防水性能-
ケース径34mm
ポイント30年以上販売されたロングセラーモデル

エアキング Ref.5500は1950年代後半に登場したエアキングです。

Ref.5500は、Ref.6552に続くエアキングとして、長きにわたって愛されたモデルです。Ref.6552で初めて「Air-King」のロゴが採用されたと言われますが、エアキングというモデルが確立されたのは、Ref.5500からという意見も多く見られます。アンティークのエアキングといえば、多くの人がRef.5500をイメージするほど、その存在感は絶大です。リベットブレス、巻き込みブレスなど、製造期間中のマイナーチェンジも楽しみの一つと言えるでしょう。

また、Ref.5500は様々な別注モデル・レアモデルが確認されています。

「ティファニー(Tiffany&Co.) 」ダブルネーム

ロレックスのヴィンテージモデルに見られるティファニー(Tiffany&Co.)ダブルネーム。ダイヤル6時方向にTiffany&Co.のロゴが印字されています。

「TRIVENI POOL INTAIRDRIL LTD」別注モデル

テキサス州に存在した石油・天然ガス関連の企業「TRIVENI POOL INTAIRDRIL LTD」の別注モデル。ダイヤルの6時方向に、地球儀を囲むような「P」のデザインが配されており、このデザインがパンナム航空のマークに似ていることから「パンナムモデル」と呼ばれていました。実際は、パンナム航空とは一切関係ないとのことです。

「ドミノ・ピザ」別注モデル

日本でも有名なアメリカの宅配ピザチェーン「ドミノ・ピザ」の別注モデル。ダイヤル6時方向に、ドミノ・ピザの特徴的なロゴマークがデザインされています。成績優秀な管理者に送られていたモデルとのことです。

「スルタン・サウジアラビア王国皇太子」別注モデル

ダイヤル6時方向にサウジアラビア軍の紋章、そしてスルタン・サウジアラビア王国皇太子の名前が入っている別注モデル。

「Winn-Dixie Stores」別注モデル

アメリカ南部の老舗スーパーマーケットチェーン、「Winn-Dixie Stores(ウィン・ディキシーストア)」で10年間、無事故無違反の記録を達成したトラックドライバーに贈呈された、極めて希少なモデルです。

ここで紹介したエアキング Ref.5500 レアモデルは、なかなかお目にかかれるものではありませんが、こういった希少なモデルを探すのも、ロレックスの醍醐味の一つですね。

エアキング Ref.5520

製造年代1950年代~不明
キャリバーCal.1530
防水性能-
ケース径34mm
ポイントRef.5500の派生モデル、GF(ゴールドフィールド)金張り仕様

エアキング Ref.5520は1950年代後半に登場したエアキング Ref.5500の派生モデルです。

ゴールドカラーのケース・ブレスレットは、金無垢ではなくGF(ゴールドフィールド)金張り仕様となっており、価格を抑えつつエレガントな雰囲気となっています。金無垢と比べて明るい金色です。

ゴールドフィールド(GF)とは、ベースメタル(母材)の上に、純度の高い金層を熱と圧力をかけて圧着させた素材のことです。金メッキと混同されがちですが、ゴールドフィールドは金メッキよりもはるかに厚い金層が施されているため、耐久性が高く、長期間美しい輝きを保つことができます。

エアキング Ref.5506

製造年代1950年代~不明
キャリバーCal.1530
防水性能-
ケース径34mm
ポイントRef.5500の派生モデル、GF(ゴールドフィールド)金張り仕様

エアキング Ref.5506は1950年代後半に登場したエアキング Ref.5500の派生モデルです。

Ref.5506も、Ref.5520と同じくGF(ゴールドフィールド)金張り仕様です。Ref.5520は、バーインデックスにペンシル針を採用し、やや堅牢な印象を与えます。

一方、Ref.5506は、樽型インデックスにアルファ針を組み合わせることで、よりエレガントで洗練されたデザインに仕上がっています。どちらも金張りのモデルですが、異なるデザイン要素によって、まったく異なる表情を見せてくれます。

※インデックスなどのデザインは、同じモデルでも製造時期によって異なる可能性もございます。

ビッグ エアキング Ref.5504

製造年代1950年代~不明
キャリバーCal.1530
防水性能-
ケース径35mm
ポイントRef.5500の派生モデル、ケースサイズが一回り大きい

エアキング Ref.5504は1950年代後半に登場したエアキング Ref.5500の派生モデルです。

Ref.5504は、ヨーロッパ向けのRef.5500に対し、北米市場で販売されたモデルです。35mmの大型ケースが特徴で、「ビッグエアキング」の愛称で親しまれています。1950年代後半の短い期間しか製造されず、バタフライローターのCal.1530を搭載していることが特徴です。

Ref.5504のインデックスは、3・6・9が太く力強い台形型、他のインデックスはシャープで洗練された台形型と、異なるデザインが組み合わされており、独特の表情を見せています。このコントラストが、Ref.5504のエレガントなデザインに貢献しています。樽型など様々なバリエーションのインデックスが存在しますが、特に太めの台形型インデックスとアルファ針の組み合わせは、ヴィンテージロレックスらしい力強さを表現しており、人気を集めています。

ビッグ エアキング Ref.5504は、流通数の多いモデルではないので、今後も希少価値が高まることが予想されます。

エアキング デイト Ref.5700

製造年代1960年代~1970年代
キャリバーCal.1530、Cal.1520
防水性能-
ケース径34mm
ポイントRef.5500の派生モデル、デイト機能有り

エアキング Ref.5700は1950年代後半に登場したエアキング Ref.5500の派生モデルです。

エアキング デイト Ref.5700はエアキングなのにデイト付きという、非常に珍しいモデルです。ダイヤルの表記も、ノンデイトモデルと同じフォントで「Air-King-Date」と記載されています。

Ref.5700は、10年以上の製造期間を通じて、ダイヤル表記やインデックス形状に様々なバリエーションが存在するモデルです。初期の個体には「SUPER PRECISION」の表記が見られ、後期には「PRECISION」へと変更されています。インデックスも楔形やバー型など、個体によって異なり、コレクターの心を掴みます。

デイト付きエアキングは、Ref.5700が最後のモデルであり、その希少性からヴィンテージロレックスの中でも高い人気を誇っています。

エアキング Ref.14000

製造年代1990年頃~2000年
キャリバーCal.3000
防水性能100m
ケース径34mm
ポイント初サファイアクリスタル風防、100m防水、トリチノバ

エアキング Ref.14000は1990年頃に登場したエアキングです。

1950年代から愛され続けたエアキング Ref.5500の後継機として登場したエアキング Ref.14000は、その血統を受け継ぎながらも、現代的な要素を取り入れたモデルです。

Ref.5500のクラシカルなデザインをベースに、34mmのケースサイズを継承しつつ、サファイアクリスタル風防の採用や、100防水など実用的に進化しています。時代に合わせて進化を遂げながらも、エアキングならではの魅力はしっかりと受け継いでいます。

豊富なダイヤルバリエーション

エアキング Ref.14000のダイヤルの色は、フォーマルなシーンにも使えるブラックやホワイトから、スポーティな印象のブルーや個性的なグレーまで、実に多彩。さらに、シンプルなバーインデックスから、伝統的なローマンインデックス、3.6.9インデックスまで、インデックスのデザインも豊富です。自分好みの組み合わせを見つける楽しみも、エアキング Ref.14000の魅力の一つと言えるでしょう。

トリチウム?ルミノバ?トリチノバ!

1990年代後半に製造されたエアキング Ref.14000には、「トリチノバ」と呼ばれる、夜光塗料の表記と実際の塗料が一致しないユニークな個体があります。

通常、この時代のロレックスはルミノバ夜光が使用されていますが、一部の個体では「T SWISS MADE T」といったトリチウムの表記が見られるのです。ルミノバ夜行が使われているにも関わらずトリチウム表記という、ある意味エラー個体の「トリチノバ」は、コレクターの間で非常に人気が高く、エアキングRef.14000の希少性をさらに高めています。

エアキング Ref.14010

製造年代1990年頃~2000年
キャリバーCal.3000
防水性能100m
ケース径34mm
ポイントファインリーエンジンターンドベゼル

エアキング Ref.14010は1990年頃に登場したエアキングです。

Ref.14010は、Ref.14000の派生モデルで、Ref.14000がスムースベゼルなのに対し、ファインリーエンジンターンドベゼル仕様となっています。

ファインリーエンジンターンドベゼルとは

ファインリーエンジンターンドベゼルは、5分刻みに配置された鏡面仕上げの棒状突起が特徴的なベゼルです。棒状突起以外の部分には細かい溝が全体に刻まれ、洗練されたデザインが魅力です。エアキングやオイスターパーペチュアルなどのモデルに採用されています。

エンジンターンドベゼルと混同されることが多いですが、エンジンターンドベゼルは削る部分と削らない部分を交互に配置したデザインで、ファインリーエンジンターンドベゼルとは全く異なる見た目となっています。

エアキング Ref.14000M

製造年代2001年~2007年
キャリバーCal.3130
防水性能-
ケース径34mm
ポイントムーブメントのツインブリッジ化

エアキング Ref.14000Mは2001年に登場したエアキングです。

Ref.14000Mは、Ref.14000のマイナーチェンジモデルで、ムーブメント、王冠透かし彫りの追加、ラグの横穴の廃止などが変更点です。

ムーブメントの違い

エアキング Ref.14000と Ref.14000Mで最も大きな違いは、搭載されているムーブメントです。

Ref.14000にはCal.3000、 Ref.14000MにはCal.3130という異なるムーブメントが搭載されています。Cal.3130は、Cal.3000に比べて部品の構造が強化されており、より安定した精度と高い耐久性を誇ります。特に、テンプを支えるブリッジが1本から2本になったことで、時計の心臓部であるムーブメントの安定性が大幅に向上しているのです。

また、調整機構の変更により、より精密な調整が可能となり、長期間にわたって正確な時を刻み続けることができます。

王冠透かし彫り追加

Ref.14000Mから新たに採用されたのが、サファイアクリスタル風防の6時位置に施された王冠透かし彫りです。

肉眼では確認が難しいほどの極小の王冠マークは、高度なレーザー加工技術によって刻印されています。この繊細な加工技術は、ロレックスの卓越した技術力の証であり、同時に偽造品対策にも貢献しています。

ラグの横穴の違い

Ref.14000Mでは、ケースとブレスレットの接合部分であるラグの横穴が、外側からは見えないように変更されています。この変更により、よりすっきりとした印象となり、時計全体のデザインが洗練されたものになっています。

エアキング Ref.14010M

製造年代2001年~2007年
キャリバーCal.3130
防水性能-
ケース径34mm
ポイントファインリーエンジンターンドベゼル

エアキング Ref.14010Mは2001年に登場したエアキングです。

Ref.14010Mは、Ref.14000Mの派生モデルで、Ref.14000Mがスムースベゼルなのに対し、ファインリーエンジンターンドベゼル仕様となっています。

ファインリーエンジンターンドベゼルについては、Ref.14010の項目にて説明しております。

エアキング Ref.114200

製造年代2007年~2014年
キャリバーCal.3130
防水性能100m
ケース径34mm
ポイントクロノメーター認定、オイスターパーペチュアルへ変更、最後の34mmサイズ

エアキング Ref.114200は2007年に登場したエアキングです。

ムーブメントのクロノメーター化

Ref.114200には、前モデルと同じCal.3130ムーブメントが搭載されていますが、クロノメーター認定を取得しており、より高精度となっています。

クロノメーター認定を受けたことで、ダイヤル6時方向の「PRECISION」の表記は「SUPERLATIVE CHRONOMETER OFFICIALLY CERTIFIED」へと変わりました。

ドームベゼル採用

Ref.114200では、ふっくらとして丸みを帯びた形状のドームベゼルが採用されました。

従来のスムースベゼルに比べ、Ref.114200のベゼルは、ドーム型特有の立体感と、ポリッシュ加工による深い輝きが特徴です。このデザインは、時計全体の印象をより柔らかく、温かみのあるものへと変化させています。

ブルーコンセントリック文字盤

Ref.114200では、ブルーコンセントリック文字盤という今までにはなかった特徴的なダイヤルバリエーションが追加されました。

「コンセトリック」とは、「同心円」を意味します。Ref.114200の文字盤の中心から放射状に広がる同心円状の模様が、この名前の由来となっています。この模様は、レコード盤の溝を思わせるような繊細なギョーシェ彫りが施されており、光の当たり方によって様々な表情を見せます。

インデックスはピンク色のアラビア数字で、レトロポップな雰囲気を演出してるのが特徴です。ヴィンテージ感も持ち合わせた個性的なデザインは、他のモデルにはない魅力を持っています。

エアキング最後の34mmサイズ

エアキングシリーズは、長らく34mmというコンパクトなサイズで愛されてきました。しかし、Ref.114200の後継モデルとなるRef.116900では、ケースサイズが40mmへと大幅に拡大され、デザインも一新されました。そのため、Ref.114200は、伝統的な34mmサイズのエアキングシリーズとしては最後のモデルという特別な位置づけとなっています。

「Air-King」表記の消滅、オイスターパーペチュアルに

Ref.114200は、2015年のマイナーチェンジで、ダイヤル上の「Air-King」表記が削除され、「オイスターパーペチュアル34」へとモデル名が変更されました。

これにより、エアキングという名前はカタログから一時姿を消しましたが、翌年の復活は、長い歴史を持つエアキングシリーズの新たな章の始まりを告げるものでした。

エアキング Ref.114210

製造年代2007年~2012年
キャリバーCal.3130
防水性能100m
ケース径34mm
ポイントファインリーエンジンターンドベゼル

エアキング Ref.114210は2007年に登場したエアキングです。

Ref.114210は、Ref.114200の派生モデルで、Ref.114200がドームベゼルなのに対し、ファインリーエンジンターンドベゼル仕様となっています。

ファインリーエンジンターンドベゼルについては、Ref.14010の項目にて説明しております。

エアキング Ref.116900

製造年代2016年~2022年
キャリバーCal.3131
防水性能100m
ケース径40mm
ポイント新生エアキング、初の40mm

エアキング Ref.116900は2016年に登場したエアキングです。

大幅なリニューアル

1946年の誕生以来、ドレスウォッチとして親しまれてきたエアキングは、2016年に登場したRef.116900で、その歴史に新たな1ページを刻みました。エアキング誕生70周年を記念して行われた大幅なリニューアルにより、エアキングはスポーティなプロフェッショナルモデルへと進化し、ロレックスのスポーツコレクションに加わりました。

40mmの大型ケースとグリーンのアクセントが特徴的なこのモデルは、エアキングの新たな魅力を引き出し、これまでとは全く異なるモデルへと生まれ変わったのです。

前モデルまではダイヤルバリエーションなどが豊富でしたが、Ref.116900からは固定化され、ブラックダイヤルに、ゴシック体のアラビアインデックスとなりました。

Ref.116900のデザインの中でも、グリーンの「ROLEX」ロゴと秒針は非常に特徴的で、エアキングというモデルの個性が開花したモデルといえます。

耐磁性の高いムーブメントを搭載

Ref.116900には、ミルガウスで実績のあるCal.3131ムーブメントが搭載されています。Cal.3131は、高い耐磁性に加え、優れた耐衝撃性と精度を両立しており、現代の生活環境における磁場の影響を気にせず、正確な時を刻みます。

エアキングシリーズは、Ref.116900を境に、全く異なるモデルとなりました。

エアキング Ref.126900

製造年代2022年~
キャリバーCal.3230
防水性能100m
ケース径40mm
ポイントパワーリザーブ70時間、リューズガードの採用

エアキング Ref.126900は2022年に登場したエアキングです。

ムーブメントの進化

Ref.126900には、ムーブメントにCal.3230が搭載され、大幅な進化を遂げました。

従来のCal.3131と比較し、ブルー パラクロム・ヘアスプリングなどの採用により、耐衝撃性が大幅に向上。さらに、パワーリザーブは約48時間から70時間へと約22時間も延長されました。これにより、週末に時計を外しても、月曜日に時刻を合わせる必要がなくなりました。

リューズガードの採用

Ref.126900は、Ref.116900に比べてよりスポーティな印象を受けます。その理由の一つに、リューズガードの採用が挙げられます。

リューズガードは、不意の衝撃からリューズを保護する機能性だけでなく、時計の側面を力強く際立たせ、ダイナミックなデザインを引き立てています。これにより、エアキングは、日常使いだけでなく、アクティブなシーンにも適したモデルへと生まれ変わりました。

ケースやブレスレットのスリム化

Ref.126900は、Ref.116900と比べてスリムなルックスとなりました。

ブレスレットの中央リンクは幅広に、ケースとブレスレットの接合部であるラグは、よりシャープなデザインとなり、時計全体にメリハリを生み出しています。

アラビアインデックスの変更

Ref.116900では、5のインデックスが単に「5」と表記されていたのに対し、Ref.126900では「05」と表記されるようになりました。この変更により、文字盤全体のバランスが整い、より洗練された印象を与えています。

Ref.116900では、12時位置の逆三角形のアワーマーカーにのみ夜光塗料が塗布されていましたが、Ref.126900では、3時、6時、9時のインデックスにもクロマライト夜光が塗布されるようになりました。この変更により、暗闇での視認性が大幅に向上し、実用性が格段にアップしています。

これらの変更点は、Ref.126900がより現代的なデザインと高い機能性を備えたモデルへと進化したことを示しています。

三重県鈴鹿市の質店「大蔵屋」ではエアキング ステンレスモデルを高価買取中!

三重県鈴鹿市の質店「大蔵屋」では、エアキングを高価買取しております。

ロレックス エアキングは、その歴史の中で、エレガントなドレスウォッチから、スポーティなプロフェッショナルモデルへと、大きくその姿を変化させてきました。しかし、2016年以前と以後、大きく様変わりしたデザインにも関わらず、常に高い人気を維持し続けています。

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