1956年に誕生した「デイデイト(DAY-DATE)」は、ロレックスのフラッグシップモデルとして、卓越したデザインと機能性で高い評価を築いてきました。このモデルは、フルスペルで曜日を表示する革新的な機能を備え、伝統と格式を象徴する時計として、さらに成功者の象徴としても多くのリーダーやセレブリティに支持されています。
2008年、この歴史あるシリーズに新たな進化が加わりました。それが、ケース径を41mmに拡大した「デイデイトII」です。このモデルは、デザインや使用素材は受け継ぎながらも、現代的なスタイルやニーズに応える形でアップデートされました。従来のエレガンスに加え、よりダイナミックで力強い印象を与える大型サイズが特徴です。デイデイトIIは、その後のモデル進化の礎となり、シリーズに新たな価値を加えました。
この記事では、数あるデイデイトIIの中でも最上級モデルにあたる、プラチナモデルに焦点を当てます。その特長や魅力を詳しく解説しつつ、シリーズ全体の歴史や特別な価値についてもお伝えします。デイデイトIIに関心のある方にとって、参考となる内容になれば幸いです。
本記事は、できるだけ正確な情報を掲載するよう努めていますが、仕様などについて事実と異なる可能性があります。そのため、本記事の情報は、あくまでも参考程度にご活用ください。
ロレックス デイデイトIIとは
2008年、ロレックスのフラッグシップモデルであるデイデイトシリーズに新たな章が刻まれました。それが、ケースサイズを従来の36mmから41mmへと大胆に拡大し、より力強いデザインへと進化を遂げた「デイデイトII」です。このモデルの登場は、ロレックスの伝統を尊重しつつ、現代的なトレンドを取り入れた新しい試みとして注目を集めました。
ケースサイズを36mmから41mmへと拡大するという変更は、単なる大きさの違いにとどまらず、時計の存在感やデザインのバランスにおいて大きな影響を与えました。この5mmのサイズアップにより、「デイデイトII」は、より現代的でダイナミックな印象を放つようになったのです。特に、ラグジュアリーウォッチの市場において、大型ケースがトレンドとなっていた時代背景もあり、「デイデイトII」はそのニーズに応える形で多くの支持を得ることになりました。
一方で、「デイデイトII」はサイズが大きくなっても、デイデイトの持つ伝統的なエレガンスをしっかりと継承していました。文字盤のフルスペルの曜日表示や独特の「プレジデントブレスレット」など、デイデイトならではの特徴はそのままに、現代的な解釈を加えることで、クラシックとモダンの融合を見事に実現したのです。
「デイデイトII」は発売から2015年の生産終了まで、多くの時計愛好家やビジネスリーダー、そしてセレブリティたちから愛されました。そしてその役割を、さらに洗練された次世代モデル「デイデイト40」へと引き継いでいきました。「デイデイトII」の生産期間が短かったことから、現在では希少性が増しており、コレクターズアイテムとしての価値も高まっています。
そんな「デイデイトII」の魅力をより深く理解するためには、そのルーツである「デイデイト」の歴史と特徴を知ることが重要です。「デイデイト」は1956年の登場以来、技術革新と美しいデザインを通じてロレックスのフラッグシップモデルとしての地位を築いてきました。以下では、その「デイデイト」の誕生から進化の過程までを紐解きながら、「なぜこの時計がこれほどまでに多くの人々を魅了するのか」を探求していきます。
デイデイトが「成功者の象徴」と呼ばれる理由
1950年代、ロレックスは「サブマリーナ」や「エクスプローラー」といった、過酷な環境で活躍するプロフェッショナルのための時計を次々と発表しました。「サブマリーナ」はプロダイバーたちのために開発され、深海での耐久性と視認性を追求したモデルです。一方、「エクスプローラー」は探検家や登山家向けに設計され、1953年にはエドモンド・ヒラリー卿とテンジン・ノルゲイ氏のエベレスト登頂成功に関連付けられるなど、ロレックスの革新的な精神を象徴する時計として知られています。
そんな挑戦的なモデルの開発が進む中、ロレックスは1956年に全く異なる方向性の革新的な時計、「デイデイト」を発表しました。このモデルは、世界初のフルスペル曜日表示機能を搭載しており、時計業界に新たなスタンダードを打ち立てました。当時、ロレックスの「デイトジャスト」がすでにドレスウォッチの代表格として高い評価を得ていましたが、「デイデイト」はさらにその上のクラスを狙ったモデルとして開発されました。
「デイデイト」の最大の特長は、文字盤の12時位置に配置されたフルスペルの曜日表示窓です。それまでの時計が単純な数字や省略表記で曜日を表示していたのに対し、「デイデイト」はスペルを完全に表示する革新的な方法を採用しました。この機能は、視認性だけでなく洗練されたデザインを追求した結果であり、他にはない唯一無二の個性を時計に与えています。
さらに、「デイデイト」はその外観でも人々を魅了しました。イエローゴールドやピンクゴールドといった高級素材を惜しみなく使用し、卓越したクラフトマンシップによって仕上げられたこのモデルは、見る者を圧倒する存在感を持っています。その美しいデザインは、時計としての機能性を超え、まるでジュエリーのような輝きを放っています。
また、ロレックス独自の技術で開発されたムーブメントは、非常に高い精度と信頼性を誇り、「デイデイト」を単なるドレスウォッチではなく、実用性と芸術性を兼ね備えたモデルとして位置づけました。これにより、「デイデイト」は瞬く間に世界中の時計愛好家や富裕層の間で支持を集めました。
アメリカ大統領とデイデイト
ロレックスとアメリカ大統領には、深い関わりがあることをご存じでしょうか?その交流の始まりは1950年代に遡ります。当時、ロレックスは15万本目のクロノメーター認定を記念して、アメリカ大統領ドワイト・D・アイゼンハワー氏にK18イエローゴールドの「デイトジャスト」を贈呈しました。このデイトジャストの裏蓋には、アイゼンハワー氏のイニシャルである"DDE"をはじめ、五つ星階級章や12-19-1950という日付が刻印されていました。
この出来事が、ロレックスとアメリカ大統領の特別な関係の出発点となったのです。
1956年、デイトジャストの贈呈から数年後、アイゼンハワー氏は前回の大統領選挙に続いて再選を果たし、二期目のアメリカ大統領としての任務に就きました。同年、ロレックスは新たなラグジュアリーモデル「デイデイト」を発表し、アイゼンハワー氏の再選を祝してこの時計を贈ったとされています。
アメリカ大統領が着用するフルスペルの曜日表示機能を備えたラグジュアリーモデル「デイデイト」は、その強い印象から「大統領の時計」として広く知られるようになりました。この特別な経緯を反映して、デイデイトのブレスレットには「プレジデントブレスレット」という名が付けられています。
その後、ジョン・F・ケネディ、リンドン・B・ジョンソン、ロナルド・レーガンをはじめとする歴代のアメリカ大統領がデイデイトを着用したことで、その地位は揺るぎないものとなりました。デイデイトは、成功と権力の象徴として世界中に知られる存在となったのです。この展開がロレックスの意図したものであったかは定かではありませんが、アメリカ大統領たちの影響力が、デイデイトに特別な価値を与えたことは間違いありません。
著名人とデイデイト
現在、デイデイトはさらに幅広い層から支持を集める時計となっています。堅実な投資家として名高いウォーレン・バフェットや、実力派俳優のブラッド・ピットなど、さまざまな分野で成功を収めた著名人たちがこの時計を愛用しています。また、音楽業界においても、カニエ・ウエストやリアーナといった世界的なヒップホップアーティストがデイデイトを身に着け、その存在感をさらに高めています。彼らが時計を着用することで、デイデイトは単なる高級時計を超え、「成功の象徴」という特別な意味を持つアイテムとして広く認識されるようになりました。
特に1990年代以降、ヒップホップカルチャーの中で、自身の成功や富、スタイルを誇示する「フレックス」文化が盛り上がるにつれ、デイデイトはその象徴的存在として若者世代にまで広がりを見せました。この時期、ダイヤモンドをふんだんにあしらったり、ゴールドやプラチナでカスタムされた特別仕様のデイデイトが人気を集め、個性を重視するファッションの一部として浸透しました。これらのカスタムモデルは、単に時計としての機能美だけでなく、所有者の価値観や地位を表現する重要なアイテムとなっています。
こうした背景の中で、デイデイトは若者世代にも受け入れられ、現在ではヒップホップアーティストだけでなく、スポーツ選手やインフルエンサーといった新しいタイプのリーダーたちにも支持されています。結果として、デイデイトは時代を超えて多様な層に愛される「成功と富の象徴」として、その地位を揺るぎないものにしました。ロレックスの職人技とブランドの歴史が、こうしたカルチャーとの結びつきを通じて、より多くの人々に魅力を届けているのです。
デイデイトの魅力と特徴を徹底解説
デイデイトならではの魅力をご紹介します。
世界初!フルスペル曜日表示で際立つ革新性
デイデイト最大の特徴は、世界初となるフルスペルの曜日表示機能です。文字盤の12時位置に配置された曜日表示は、美しいバランスと独自の存在感を誇ります。この革新的な機能は、時計にただの実用性以上の価値を与え、デザインそのものを洗練させています。
さらに、曜日表示は英語、フランス語、アラビア語など、多様な言語に対応しており、世界中のユーザーから高く評価されています。デイデイトはこの多言語対応を通じて、国際的な人気を不動のものにしました。
興味深い点として、対応する言語の種類は公式には公表されていませんが、26以上の言語がラインナップされているといわれています。市場のニーズや地域ごとの需要に応じて言語のバリエーションが調整されることもあり、デイデイトの柔軟性とグローバル性を物語っています。
高級感の極み - 貴金属素材へのこだわり -
ロレックス デイデイトは、他のモデルとは一線を画す「最高級モデル」として、使用する素材にも強いこだわりを持っています。K18イエローゴールド、ホワイトゴールド、エバーローズゴールド、そしてプラチナといった、特別な輝きを放つ貴金属のみが使用されています。
これらの貴金属が持つ重厚感や高級感は、デイデイトに独特の品格を与えています。この選び抜かれた素材は、ロレックスのスポーツモデルや他のラインナップでは得られない特別な存在感を生み出しています。
他モデルでは、初めは貴金属のみの展開でスタートした後に、コンビ素材モデルが追加されることがあります。しかし、デイデイトだけは誕生以来一貫して貴金属モデルのみにこだわり続けています。この点は、デイデイトがロレックスのフラッグシップモデルとして特別な地位を持っていることを象徴しています。
歴史と品格を象徴するプレジデントブレスレット
デイデイトを語る上で欠かせないのが、独自の「プレジデントブレスレット」です。このブレスレットは、半円形のリンクが3列に連なるデザインが特徴で、見た目の優雅さと装着時の快適さを兼ね備えています。また、コンシールドタイプのクラウンクラスプにより、美しさを損なわず高い機能性を実現しています。
この「プレジデント」の名は、1956年に当時のアメリカ大統領ドワイト・D・アイゼンハワー氏にデイデイトが贈られたことに由来しています。それ以来、プレジデントブレスレットは、デイデイトを象徴する重要な要素として認識されるようになりました。
さらに、このブレスレットが採用されているのは、デイデイトとレディースデイトジャストのみという点も注目すべきポイントです。ロレックスの他モデルとの差別化を図る重要なディテールの一つとして、その希少性が一層デイデイトの価値を高めています。
アイスブルーダイヤルについて
ロレックスの「アイスブルーダイヤル」は、デイデイトのプラチナモデルで初めて採用された特別なダイヤルです。この淡い水色のダイヤルは、プラチナの持つ冷たくも上品な輝きと絶妙に調和し、時計そのものに唯一無二の存在感を与えました。
そんなアイスブルーダイヤルは、デイデイトIIにも採用されています。
アイスブルーダイヤルが生む特別な価値
アイスブルーダイヤルの魅力は、その視覚的な美しさと高級感だけではありません。光の反射によって色味が変化し、見る角度によって多彩な表情を見せるため、所有者を飽きさせることがありません。その神秘的な輝きが、プラチナモデルをより一層特別なものにしています。
さらに、アイスブルーダイヤルは、単なるデザインの要素を超えたロレックスのブランド価値の象徴です。デイデイトの伝統と革新を体現するこのダイヤルは、重要な場面で選ばれる特別な時計としての地位を確立しています。
デイデイトII 歴代プラチナモデル年表
デイデイトIIのプラチナモデルは、2モデルがラインナップされていました。
※宝飾モデルの仕様については公式の情報が少なく、記載した情報が誤っている場合もあります。あくまでも参考程度にご覧ください。
モデル | 年代 | 素材 | ベゼル |
デイデイト II Ref.218206 | 2008年~2015年 | プラチナ | ドームベゼル |
デイデイト II Ref.218206A | 2008年~2015年 | プラチナ | ドームベゼル |
デイデイトII プラチナ 歴代モデル一覧
デイデイトII プラチナの歴代モデルを紹介します。
デイデイト II Ref.218206
製造年代 | 2008年~2015年 |
キャリバー | Cal.3156 |
防水性能 | 100m |
ケース径 | 41mm |
ポイント | 初のデイデイトII、ドームベゼル(スムースベゼル)、専用ムーブメント搭載 |
デイデイト II Ref.218206は、2008年に登場したデイデイトのサイズアップモデルです。
ケースサイズ拡大で得た新たな層の支持
デイデイトIIの最も注目すべき特徴は、従来モデルから大幅にサイズアップしたケースサイズです。36mmから41mmへと5mm拡大されたことで、時計全体の印象が変化し、腕元での存在感が格段に向上しました。この変更により、伝統的なデイデイトにモダンで力強い雰囲気が加わり、従来の顧客層だけでなく、30代を中心とした若い世代の成功者や流行に敏感な層からも注目を集めました。
大型サイズのトレンドが進行していた2000年代後半の市場動向を反映したこの変更は、ロレックスが時代に応じて進化するブランドであることを示す象徴的な一歩でした。
高性能ムーブメントCal.3156が支える信頼性
デイデイトIIには、専用設計のムーブメントCal.3156が搭載されています。このムーブメントは、従来のCal.3155を基に改良されたもので、ロレックス独自の「パラフレックス・ショックアブソーバー」や「ブルーパラクロム・ヒゲゼンマイ」を採用し、耐衝撃性と耐磁性が大幅に向上しています。
これらの技術革新により、ムーブメントの精度と耐久性はさらに高まり、デイデイトIIが日常生活でも信頼できるモデルとしての地位を確立しました。また、このムーブメントはデイデイトII専用で、後継機のデイデイト40ではCal.3255に置き換えられています。そのため、Cal.3156を搭載したデイデイトIIは、現在ではロレックスの歴史の中でも限定的な特別なモデルとして知られています。
デイデイト40への進化を後押し
デイデイトIIの成功は、大型ケースサイズが市場に受け入れられることを証明しました。従来の36mmのデイデイトを好む層がいる一方で、41mmの力強いデザインは新たな顧客層を引き込み、デイデイトシリーズの可能性を広げました。
この成果は、2015年に登場したデイデイト40への進化に直結します。デイデイト40では、41mmから40mmへとわずかにサイズを調整し、バランスを追求するとともに、Cal.3255というさらに高度なムーブメントを搭載することで性能を向上させました。
デイデイト II Ref.218206A
製造年代 | 2008年~2015年 |
キャリバー | Cal.3156 |
防水性能 | 100m |
ケース径 | 41mm |
ポイント | 初のデイデイトII、ドームベゼル(スムースベゼル)、専用ムーブメント搭載、8Pダイヤ+2Pバゲットダイヤインデックス |
デイデイト II Ref.218206Aは、Ref.218206の8Pダイヤ+2Pバゲットダイヤインデックスモデルです。
三重県鈴鹿市の質店「大蔵屋」ではデイデイトII プラチナモデルを高価買取中!
三重県鈴鹿市の質店「大蔵屋」では、デイデイトIIを高価買取しております。
2008年にデイデイトのサイズアップモデルとして登場した「デイデイトII」は、従来の36mmから41mmへとケースサイズを拡大したことで、これまでデイデイトを購入候補にしていなかった層にも広く受け入れられ、新たなユーザー層を開拓しました。
その41mmケースはデイデイトIIのみの特徴であり、生産終了となった2015年以降も根強い人気を誇るモデルです。しかし、販売期間がわずか7年間(2008年~2015年)であったことに加え、当時の価格帯が高価だったため、中古市場での流通数は限られています。そのため、希少性と高い需要を兼ね備えたモデルとして、今なお高価買取の対象となっています。
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