ロレックスは、過酷な環境で働くプロフェッショナルのために、数々の高性能な腕時計を生み出してきました。その中でも、磁場の影響を受けやすい環境で働く人々に向けて開発された「ミルガウス」は、ロレックスの技術力の粋を集めた特別なモデルと言えるでしょう。
ミルガウスは、1000ガウスという強力な磁場からムーブメントを保護する「高性能磁気遮断システム」を搭載し、耐磁時計の新たな基準を打ち立てたモデルです。その魅力は性能だけでなく、イナズマ秒針やグリーンサファイアクリスタルなどの個性的なデザインにおいても注目を集めました。しかし、2023年に惜しまれながら生産が終了となり、その歴史に幕を閉じることに。
この記事では、そんなミルガウスの魅力と特徴について紹介します。
本記事は、できるだけ正確な情報を掲載するよう努めていますが、特に古いモデルについては、製造年や仕様などについて、複数の説が存在するため、事実と異なる可能性があります。そのため、本記事の情報は、あくまでも参考程度にご活用ください。
ロレックス ミルガウスとは
最初に、ミルガウスの特徴をご紹介します。
ミルガウスの誕生
1956年、ロレックスは、磁場の影響を受けやすい環境で働く科学者たちのために、耐磁時計「ミルガウス」を開発しました。
CERNとの出会い、そして60年を超えるパートナーシップ
ミルガウスの誕生には、スイス・ジュネーブ郊外にある欧州原子核研究機構(CERN)との深い関わりがあります。CERNは、素粒子物理学の研究を行う世界最大級の研究所であり、強力な磁場が発生する実験施設が数多く存在します。そこで働く科学者たちは、磁場による精密機器の誤動作に悩まされていました。
ロレックスは、CERNの科学者たちと密接に連携し、強力な磁場の中でも正確に時を刻む時計の開発に取り組みました。その結果誕生したのが、ミルガウスです。ミルガウスは、CERNの過酷な環境下でその性能が実証され、科学者たちから高い評価を得ました。
この協力関係は、その後も長く続き、ロレックスはCERNのスポンサーとなり、60年を超えるパートナーシップを築いています。CERNでの様々な実験や研究を支援し、科学の発展に貢献してきました。
ミルガウスという名前の由来
ミルガウスという名前は、フランス語で「1000ガウス」を意味します。ガウスは磁束密度の単位であり、ミルガウスが1000ガウスの磁場にも耐えられる高い耐磁性能を備えていることを示しています。
ミルガウスの歴史
1956年、ロレックスは磁場に強い影響を受けやすい環境で働く人々に向けて、画期的な時計「ミルガウス」を発表しました。初代モデルのRef.6541は、1000ガウスの磁場に耐えることができるという、当時としては非常に高い耐磁性能を誇っていました。しかし、当時の社会においては「磁気が時計に悪影響を与える」という認識がまだ一般的ではなく、ミルガウスはあまり売れることなく、1988年頃に製造が中止されてしまいます。
2000年代に入ると、携帯電話など磁気を発する電化製品が日常生活に浸透し、時計にも磁気対策が必要であるという認識が一般に広まりました。かつて、1988年頃に製造が中止されていたミルガウスのような耐磁時計の重要性が再認識されることになったのです。
多くの時計ブランドが耐磁性能の向上に力を注ぐ中、ロレックスもまた独自の技術を進化させ、「パラクロムヒゲゼンマイ」を採用することで、全モデルの耐磁性能を大幅に強化しました。
そんな中、2007年、ミルガウスの誕生50周年を記念し、Ref.116400として、ミルガウスが約20年ぶりに復活を遂げます。Ref.116400は、初代モデルのデザインを踏襲しつつ、現代的な要素を取り入れたスタイリッシュなモデルとして生まれ変わりました。特に、特殊技術を用いた「グリーンサファイアクリスタル」を採用したRef.116400GVは、その独特な風貌と珍しさから、多くの時計愛好家から支持を集めました。
2014年には、Ref.116400GVに「Zブルー文字盤」という新たなダイヤルが追加され、ミルガウスの人気はさらに高まりました。Zブルー文字盤は、光の角度によって色が変化する特殊な加工が施されており、見る角度によって表情を変える神秘的な美しさが特徴です。
グリーンサファイアクリスタル風防やZブルー文字盤といった新たな特徴で人気を博したミルガウスですが、2023年に惜しまれながら廃盤となりました。
ミルガウスは、時代の変遷とともにその姿を変化させながらも、常に耐磁時計のパイオニアとしての地位を確立してきました。そして、廃盤となった現在においても、その高い技術力と独特のデザインで、多くの時計愛好家を魅了し続けています。
デザインの変遷
「ベゼルの変更」
初代ミルガウスでは、回転ベゼルが搭載されていました。しかし、後のモデルでは、幅広のポリッシュベゼルに変更されました。この変更は、より現代的なデザインへと進化を遂げたことを象徴しています。
「稲妻秒針」
ミルガウスの代名詞とも言える稲妻型の秒針は、初代モデルから採用されており、その特徴的なデザインは2023年のシリーズ廃盤まで受け継がれました。稲妻は、磁場をイメージしており、ミルガウスの耐磁性能を視覚的に表現しています。
稲妻秒針は、第2世代のモデルでは廃止となるものの、第3世代では稲妻型でオレンジ色というインパクトのある秒針として復活し、ミルガウスのアイデンティティとなりました。
特に、2007年に登場したRef.116400GVモデルでは、グリーンサファイア風防との組み合わせにより、その魅力がさらに際立ちました。このモデルでは、オレンジ色の稲妻型秒針が、グリーンの風防に映え、独特なコントラストを生み出しています。
ミルガウスの耐磁性能
ミルガウスは、ロレックスが開発した耐磁時計として知られていますが、その耐磁性能は他の時計とは一線を画すものでした。ミルガウスのケースには、ロレックス独自の「高性能磁気遮断システム」という画期的な機構が搭載されており、強力な磁場からムーブメントを保護しています。
このシステムは、オイスターケースの中に磁気シールドを備えた構造となっており、シールドにはロレックスが厳選した強磁性合金が使用されています。強磁性の素材は、磁気を帯びやすい性質を持っています。この特性を利用して、外部から侵入してきた磁気をシールドが一度引き受け、その後、外部へと受け流すことで、ムーブメントへの磁気の影響を最小限に抑える仕組みです。
耐磁性能の基準としては、ISO(国際標準化機構)が定める約1,600A/m(20ガウス)や、JIS(日本工業規格)が定める約4,800A/m(60ガウス)が挙げられます。ミルガウスは、これらの基準を大幅に上回る80,000A/m(1000ガウス)という驚異的な耐磁性能を誇りました。
ミルガウスの耐磁性能は、単に高い数値を示すだけでなく、実際の使用環境においてもその効果を発揮します。例えば、スマートフォンやパソコン、医療機器など、現代社会においては磁気を帯びた機器が身近に存在しているからです。ミルガウスは、こうした機器から発生する磁場による影響を受けにくいため、安心して着用することができます。
このように、ミルガウスは、その卓越した耐磁性能によって、長年にわたりロレックスの耐磁時計としてラインナップされていました。
近年では、オメガ(OMEGA)やチューダー(TUDOR)などのメーカーから、1,200,000A/m(15,000ガウス)という驚異的な耐磁性能を持つモデルが登場しています。
グリーンサファイアクリスタル風防とは?
ロレックスが独自に開発したグリーンサファイアクリスタルは、ミルガウス Ref.116400GVにのみ採用されている特別な風防です。通常のサファイアクリスタルガラスとは異なり、ガラス自体にロレックスのコーポレートカラーであるグリーンが採用されている点が特徴です。
従来のサファイアガラスは無色透明であることが一般的ですが、グリーンサファイアクリスタルは、ロレックス独自の技術によってクリスタルそのものに緑色を与えることに成功しました。これにより、ミルガウスの独特な外観を際立たせ、他のモデルとの差別化を図っています。
グリーンの色調は、光の当たり方によって微妙に変化し、深みのある緑色から明るい緑色まで、様々な表情を見せます。まるで深海を思わせるような神秘的な緑色から、太陽光の下では鮮やかな緑色へと、その表情は見る角度や光の加減によって無限に変化するのが特徴です。
また、2003年後半以降、ロレックスの風防には偽造防止の王冠の透かし彫りが施されています。しかし、グリーンサファイアクリスタル風防だけは、この透かし彫りが施されていません。これは、グリーンサファイアクリスタルの製造工程が非常に特殊であり、この透かし彫りを施すことが技術的に困難であるためと言われています。
グリーンサファイアクリスタルの製造工程は、通常のサファイアガラスよりもはるかに複雑で、高度な技術を要します。クリスタルに均一に色を染み込ませるため、特殊な熱処理や化学処理を繰り返す必要があると言われており、製造期間は数週間にも及ぶとのことです。
グリーンサファイアクリスタルは、ロレックスがミルガウスのために開発した、非常に特殊な風防です。美しいグリーンの色合い、希少性など、多くの魅力を持っています。この風防は、ロレックスの技術力の高さだけでなく、ミルガウスのアイデンティティを確立する上で重要な役割を果たしています。
ミルガウスシリーズは2023年に廃盤
ロレックス ミルガウスは、2023年をもって、長きにわたる歴史に幕を閉じました。その独特のデザインと高い耐磁性能は、多くの時計愛好家から愛され続けてきましたが、残念ながら、現在はロレックスの公式ラインナップから姿を消しています。
ミルガウスは、科学と挑戦を融合させたロレックスの挑戦的なモデルでした。その高い耐磁性能と個性的なデザインは、多くの時計愛好家を魅了し、ロレックスの歴史に新たな一章を刻みました。ミルガウスの生産終了は残念ですが、その精神は、これからもロレックスの時計作りに大きな影響を与え続けるでしょう。
ミルガウス 歴代モデル年表
ミルガウスは登場からシリーズ廃盤までの間に5モデル登場しました。
※古いモデルの製造期間、仕様に関しては正確な情報がないため、事実とは異なる場合がございます。あくまでも参考程度にご覧ください。
モデル | 年代 | ムーブメント | サイズ | 素材 |
ミルガウス Ref.6543 | 1950年代半ば | Cal.1080 | 37mm | SS |
ミルガウス Ref.6541 | 1956年~1958年 | Cal.1065M、Cal.1066M、Cal.1080 | 37mm | SS |
ミルガウス Ref.1019 | 1959年~1988年 | Cal.1580 | 37mm | SS |
ミルガウス Ref.116400 | 2007年~2015年頃 | Cal.3131 | 40mm | SS |
ミルガウス Ref.116400GV | 2007年~2023年 | Cal.3131 | 40mm | SS |
ミルガウス 歴代モデル一覧
ミルガウス 歴代モデルを紹介します。
ミルガウス Ref.6543
製造年代 | 1950年代半ば |
キャリバー | Cal.1080 |
防水性能 | 50m |
ケース径 | 37mm |
ポイント | プロトタイプ |
ロレックス ミルガウス Ref.6541は、初代ミルガウスとして知られていますが、その誕生の背景には、Ref.6543と呼ばれる非常に興味深いモデルが存在します。
Ref.6543は、Ref.6541のプロトタイプと言われているモデルです。 稲妻秒針ではなく、ストレート秒針を採用し、サブマリーナに近い回転ベゼルを備えるなど、Ref.6541とは異なる特徴を持ち合わせています。また、ハニカムダイヤルも特徴的で、Ref.6541とはまた違った魅力があります。
製造本数については、88本という説や、300本という説など、諸説あり、いずれにしてもごく少数であることは間違いありません。 この極めて限られた生産本数が、Ref.6543を非常に希少なモデルにしています。
Ref.6543は、Ref.6541の開発過程において、様々な試みがなされたことを物語る貴重な存在です。 そのため、コレクターの間では、Ref.6541以上に高い人気を集めているとも言われています。
Ref.6543は、その希少性から謎が多いモデルでもあり、その概要は完全には明らかになっていません。
ミルガウス Ref.6541
製造年代 | 1956年~1958年 |
キャリバー | Cal.1065M、Cal.1066M、Cal.1080 |
防水性能 | 50m |
ケース径 | 37mm |
ポイント | 初代ミルガウス、短命モデル、レッドトップ、回転ベゼル、ハニカムダイヤル |
ミルガウス Ref.6541は、1956年に登場したミルガウス初代モデルです。
1956年に誕生したロレックス ミルガウス Ref.6541は、他メーカーに先駆けて、1000ガウスの耐磁性能を実現した画期的な時計として知られています。初代ミルガウスであるRef.6541は、その後のミルガウスシリーズの礎を築き、時計史にその名を刻みました。製造期間は約2年間という短命ながらも、その特徴は後のモデルに受け継がれ、現在も多くの時計愛好家を魅了しています。
初代ミルガウス Ref.6541の特徴
「耐磁性時計」
ミルガウスは、その名の通り、1000ガウスという強力な磁場にも耐えられる高い耐磁性能を誇っていました。この性能は、当時の科学者や医療従事者など、磁場を扱う環境で働く人々にとって、非常に魅力的なものでした。
「稲妻型秒針」
ミルガウスを象徴する稲妻型秒針は、Ref.6541から既に採用されていました。この独特なデザインは、時計全体の印象をスポーティかつ個性的なものにしています。
「ハニカムダイヤル」
Ref.6541のブラックダイヤルは、蜂の巣のような立体彫りが施された通称「ハニカムダイヤル」となっています。
「ベゼルの変化」
Ref.6541の中でも、前期型は回転ベゼルを備えており、12時位置に赤いマーカーがあることから「レッドトップ」と呼ばれています。この回転ベゼルは、ダイバーズウォッチのような機能性を感じさせ、当時のロレックスのデザイントレンドを反映していました。しかし、後期型ではポリッシュベゼルへと変更され、よりシンプルなデザインとなりました。
「ムーブメント」
Cal.1065M、Cal.1066M、Cal.1080という3種類のムーブメントが搭載されました。いずれも耐磁性を高めるために特殊な構造が採用されており、ロレックスの技術力の高さを示しています。
Cal.1065M:前期型に搭載されていたムーブメント。両方向巻き上げ式ローターを搭載した画期的なムーブメントCal.1030を耐磁化したもの。
Cal.1066M:中期に搭載されていたムーブメント。
Cal.1080:後期型に搭載されていたムーブメント。
キャリバーの「M」は、アンチマグネチック(耐磁性)の略で、ミルガウスの耐磁性能を裏付けるものです。
Ref.6541が希少な理由
ロレックス ミルガウス Ref.6541は非常に希少なモデルとして知られています。その理由を3点に絞って解説します。
「1. 極めて短い製造期間」
Ref.6541の製造期間は約2年と非常に短かったことが、希少性の大きな要因の一つです。短期間の生産により、そもそも世に出回った数が限られていました。
「2. ニッチなモデルとしての立ち位置」
Ref.6541は、高い耐磁性能を誇るという特徴を持っていましたが、当時のロレックスのラインナップでは、比較的マイナーなモデルでした。一般消費者には馴染みが薄く、ダイバーズウォッチやデイトナなど、より人気のあるモデルに比べ、売れ行きは伸び悩んだと考えられます。
「3. 長い年月と状態の劣化」
発売から約70年が経過しており、Ref.6541はアンティークウォッチのカテゴリーに入ります。長い年月を経る中で、多くの時計が経年劣化やパーツの摩耗、修理によるパーツ交換などによって、オリジナルの状態を保てなくなっています。特に、Ref.6541のように製造数が少なく、パーツの供給が難しいモデルにおいては、状態の良い個体を発見することは非常に困難です。
これらの要因が複合的に作用し、Ref.6541は非常に希少なモデルとなっています。
「レッドトップ」と希少価値
Ref.6541は、その希少性と歴史的な価値から、多くの時計コレクターから注目されています。特に、前期型の回転ベゼルを備えた「レッドトップ」モデルは、高額で取引されることが多く、コレクターの間では「幻のモデル」とも言われています。
2023年のオークションでは、Ref.6541の初期型モデルが、250万ドル、日本円にして約3億4000万円で落札されました。
ミルガウス Ref.6541 まとめ
ミルガウス Ref.6541は、発売当時はその独特なデザインや高い耐磁性能にもかかわらず、大衆的な人気を得るには至りませんでした。しかし、時を経て、ヴィンテージウォッチ市場において、その希少性と歴史的な価値が再評価され、コレクターの間で「幻のモデル」として高い人気を誇る存在となっています。
ミルガウス Ref.1019
製造年代 | 1959年~1988年 |
キャリバー | Cal.1580 |
防水性能 | 50m |
ケース径 | 37mm |
ポイント | 2代目、大幅なデザイン変更 |
ミルガウス Ref.1019は、1959年に登場したミルガウスです。※製造年代に関しては諸説あります。
Ref.1019は、初代モデルであるRef.6541から大きくデザインを変更し、より洗練された印象を与えるモデルです。
Ref.1019のデザインの特徴
Ref.1019では、ミルガウス特有の個性的なデザインは継承されず、良くも悪くもシンプルなデザインへ変更となりました。
「ストレート秒針」
稲妻型からストレート型へと変更され、よりシンプルで落ち着いた印象になりました。
「インデックス」
ドットからバーへと変更され、よりフォーマルな印象となりました。
「ダイヤル」
シルバーとブラックの2色が用意されており、特にブラックダイヤルは流通数が少なく、コレクターから高い人気を集めています。Ref.1019では、ハニカムダイヤルは採用されませんでした。
「製造期間とマイナーチェンジ」
Ref.1019は、約30年というロングセラーモデルであり、その間にも複数のマイナーチェンジが行われました。特に、ダイヤルは大きく2つのタイプに分けることができます。
前期ダイヤル:1970年代までのモデルに多く見られ、秒針目盛りが0.2秒ピッチ、文字盤の仕上げが縦縞のヘアライン仕上げ。夜光塗料は、3・6・9にはインデックス全体に塗布されており、それ以外のインデックスは先端のみ塗布されているといった特徴があります。
後期ダイヤル:1980年代以降のモデルに多く見られ、秒針目盛りが0.5秒ピッチ、文字盤の仕上げが縞無しの吹き付け塗装。全てのインデックスにおいて先端のみ夜光塗料が塗布されているといった特徴があります。
1988年の廃盤とその後
Ref.1019は、1988年頃に惜しまれながら生産が終了されました。耐磁時計というニッチな市場において、クオーツ時計の台頭など、様々な要因が重なり、ミルガウスシリーズは一度その歴史に幕を閉じました。
Ref.1019の希少性と人気
Ref.1019は、長期間製造されたモデルですが、マイナーチェンジやバリエーションが多いため、コレクターにとっては非常に奥深いモデルです。特に、ブラックダイヤルや前期ダイヤルといった希少な個体は、高値で取引されることがあります。また、1988年の廃盤後、長らく新作モデルが登場しなかったこともあり、ヴィンテージロレックスとして高い人気を誇っています。
ミルガウス Ref.1019 まとめ
Ref.1019は、初代ミルガウスのDNAを受け継ぎながらも、より洗練されたデザインへと進化したモデルです。約30年の長い歴史を持ち、複数のバリエーションが存在するため、コレクターにとっては、コレクション性の高い魅力的なモデルと言えるでしょう。1988年の廃盤後も、その人気は衰えることなく、ヴィンテージロレックス市場において重要な地位を占めています。
ミルガウス Ref.116400
製造年代 | 2007年~2015年頃 |
キャリバー | Cal.3131 |
防水性能 | 100m |
ケース径 | 40mm |
ポイント | 3代目、ミルガウス約20年ぶりの復活、サイズアップ |
ミルガウス Ref.116400は、2007年に登場したミルガウスです。
Ref.116400は、初代ミルガウスのデザインを現代的にアレンジしたモデルとして、多くの時計愛好家から注目を集めました。
伝説の稲妻秒針の復活
Ref.116400最大の特長は、初代ミルガウスを象徴する稲妻型の秒針を継承している点です。しかし、Ref.116400では、稲妻秒針がオレンジ色となり、初代モデルよりもさらに存在感を増しています。このオレンジ色の稲妻秒針は、ミルガウスのアイコニックなデザイン要素として、多くの時計愛好家の心を掴みました。
ケースサイズの大型化
前モデルのRef.1019はケースサイズが37mmでしたが、Ref.116400では40mmへとサイズアップしました。
2色のダイヤルデザイン
ダイヤルは、ホワイトとブラックの2色展開で、それぞれデザインが異なります。
「ホワイトダイヤル」
オレンジ色のバーインデックスと、5分刻みのアラビア数字ミニッツマーカーもオレンジ色で統一されており、スポーティかつカジュアルな印象を与えます。この鮮やかな配色から、「トロピカルマンゴー」という愛称で呼ばれることもあります。
「ブラックダイヤル」
バーインデックスは白で、ミニッツマーカーは数字ではなくオレンジ色のドットとなっています。ホワイトダイヤルとは対照的に、よりシックで落ち着いた印象です。
廃盤モデルとしての魅力
Ref.116400は、2015年頃に生産が終了されました。そのため、現在では中古市場でのみ手に入る希少なモデルとなっています。特に、個性的なデザインと高い人気を誇る「トロピカルマンゴー」と呼ばれるホワイトダイヤルモデルは、高値で取引されることがあります。
ミルガウス Ref.116400 まとめ
ロレックス ミルガウス Ref.116400は、初代ミルガウスのデザインを継承しつつ、現代的な解釈を加えた魅力的なモデルです。特に、オレンジ色の稲妻秒針と個性的なダイヤルデザインは、多くの時計愛好家から高い評価を得ています。生産終了となった現在では、高い買取相場を維持しています。
ミルガウス Ref.116400GV
製造年代 | 2007年~2023年 |
キャリバー | Cal.3131 |
防水性能 | 100m |
ケース径 | 40mm |
ポイント | 3代目、グリーンサファイアクリスタル風防 |
ミルガウス Ref.116400GVは、2007年に登場したミルガウスです。
緑の輝きが際立つアニバーサリーモデル
ロレックス ミルガウス Ref.116400GVは、ミルガウス誕生50周年を記念して発表されたアニバーサリーモデルです。ベースとなるRef.116400のデザインを踏襲しつつ、ロレックスのコーポレートカラーであるグリーンのサファイアクリスタルを採用することで、他のミルガウスとは一線を画す存在感を放っています。
グリーンサファイアクリスタルの魅力
Ref.116400GVの最大の特徴は、なんといってもグリーンのサファイアクリスタルです。このグリーンは、フランス語で緑のガラスを意味する「Glace Verte」の頭文字を取って「GV」と名付けられました。このグリーンのサファイアクリスタルは、見る角度によって色味が変化し、時計に奥行きと立体感を与えています。
グリーンサファイアクリスタルが採用されているモデルは、2024年時点でRef.116400GVのみとなっており、非常に貴重なモデルといえます。
Ref.116400GVとRef.116400の違い
Ref.116400GVは、Ref.116400と基本的なスペックやデザインは共通していますが、いくつかの異なる点があります。
「グリーンのサファイアクリスタル」
Ref.116400GVはグリーンのサファイアクリスタルを採用しているのに対し、Ref.116400は無色のサファイアクリスタルを採用しています。
「6時位置の王冠」
Ref.116400GVには、6時位置の王冠透かし彫りがありません。
「ダイヤルデザイン」
Ref.116400がスポーティなホワイトダイヤルとシックなブラックダイヤルの2色展開だったのに対し、Ref.116400GVは、発売当初はブラックダイヤルのみで登場しました。その後、ブランドのアイコニックなカラーであるブルーを採用したZブルーダイヤルが追加され、モデルの幅が広がりました。
それぞれのモデルのブラックダイヤルにおいては、インデックスのカラーやデザインに微妙な差異があり、ダイヤルカラーとデザイン、全く同じ組み合わせは存在しません。
Zブルーダイヤルの登場と人気
2014年には、Ref.116400GVにZブルーと呼ばれる鮮やかなブルーのダイヤルモデルが追加されました。このZブルーダイヤルは、バーインデックスがホワイト、5分刻みのミニッツマーカーがオレンジ色のアラビア数字と、非常に洗練されたデザインが特徴です。特に、このZブルーダイヤルモデルは、他のモデルと比較して高い人気を誇り、中古市場でも高値で取引されることがあります。
廃盤とその後
Ref.116400GVは、2023年に惜しまれながら生産が終了されました。同時に、ミルガウスシリーズ自体がラインナップから姿を消すこととなりました。このため、Ref.116400GV、特にZブルーダイヤルモデルは、コレクターの間で非常に人気が高く、希少なモデルとなっています。
ミルガウス Ref.116400GV まとめ
ロレックス ミルガウス Ref.116400GVは、ミルガウス誕生50周年を記念して発表されたアニバーサリーモデルであり、グリーンのサファイアクリスタルが特徴的なモデルです。Ref.116400をベースにしながらも、独自の個性を持ち、多くの時計愛好家から高い評価を得ています。生産終了となった現在では、中古市場でのみ手に入るモデルとなっています。
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ミルガウスは、耐磁性能という特殊なニーズに対応するために誕生した、ロレックスの中でもユニークなモデルです。一度は生産を終了したものの、その魅力的なデザインと高い機能性から復活を遂げ、再び多くの時計愛好家を魅了しました。しかし、惜しくも二度目の生産終了となり、現在では入手困難なモデルとなっています。稲妻型の秒針やグリーンサファイアクリスタルなど、特徴的なデザイン要素は、他のロレックスモデルにはない個性を際立たせています。その結果、ミルガウスは高い人気を誇り、中古市場における買取価格も安定しています。ロレックスならではの高いリセールバリューは、コレクターにとっても魅力的な要素と言えるでしょう。
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